CKD・透析と低亜鉛血症

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CKD・透析と低亜鉛血症

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保存期慢性腎臓病および血液透析患者における血清亜鉛濃度測定の意義

亜鉛は多くの生命現象に関与する必須微量元素であり、欠乏時には多彩な症状を呈する。亜鉛欠乏時には、亜鉛酵素の活性が低下し、タンパク合成全般が低下するため、とくにタンパク合成や増殖が盛んな細胞・臓器で障害が生じやすい。
本稿では、保存期の慢性腎臓病(CKD)患者および血液透析(HD)患者における血清亜鉛濃度の測定結果ならびに亜鉛不足と赤血球造血刺激因子製剤(ESA)抵抗性との関連を中心に紹介する。


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透析患者の血清亜鉛濃度分布の実態

透析センターに外来通院中の維持血液透析518 名の血清亜鉛濃度を測定したところ、51.0%(264/518 名)が60μg/dL 未満(亜鉛欠乏症※に該当)であり、亜鉛欠乏症は、透析歴(期間)、透析療法(HDF:オンライン血液濾過透析)、血清アルブミン濃度などが関連しましたが、年齢との関連はみられませんでした。なお、採血時間帯(午前、午後、準夜)による血清亜鉛値に差はみられませんでした。


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慢性腎疾患における血清亜鉛濃度

慢性腎疾患(Chronic Kidney Disease: CKD)症例について、推算糸球体濾過量(estimated Glomerular Filtration Rate: e-GFR)を指標としたステージ分類と血清亜鉛濃度の関連性を検討した結果、CKD のステージの進行に伴って血清亜鉛濃度が低下し、ステージ4 以上の血清亜鉛濃度の平均値は60μg/dL 未満であり、ステージが進行したCKD 症例では恒常的に低亜鉛血症状態であることが示されました。


Specialist Review
慢性腎臓病患者における 亜鉛不足と亜鉛補充療法
川崎医科大学
腎臓・高血圧内科学 教授
柏原 直樹 先生

慢性腎臓病(CKD)患者では、ステージが進行するにつれて血清亜鉛濃度が低下することが示されている。潜在的な亜鉛不足を有するCKD患者は、相当数に上ると考えられる。また人口の高齢化を背景に、CKD患者は増加の一途をたどっている。高齢者ではCKD発症リスクが高まっており、亜鉛不足も生じやすい。こうした背景を考えると、超高齢社会となった本邦において、亜鉛不足は軽視できない問題である。今回、川崎医科大学腎臓・高血圧内科学の柏原先生に、CKD患者における亜鉛不足と亜鉛補充療法について話を伺った。

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