私のクリニックでの取り組み

分子整合栄養医学を取り入れて身体や精神の不調に悩む患者さんの根治を目指す

千葉県千葉市稲毛区 【 内科・小児科 マリヤ・クリニック 】
※分子整合栄養医学:人体を成り立たせている様々な分子が、その機能を果たすべく最適量の栄養を得ることで、身体の恒常性が安定し病気も改善していくという考えに立脚した医学
院長 柏崎 良子 先生
千葉市稲毛区のマリヤ・クリニックは、全国に先駆けて分子整合栄養医学を積極的に取り入れた医療を展開し、身体や精神の不調に悩む患者さんが来院されています。
機能性低血糖症や発達障害など、治療が難しい疾患に対し、医師と管理栄養士の密な連携体制のもと治療を行っています。

内科・小児科 マリヤ・クリニック
院長 柏崎 良子 先生

自身の症状から栄養摂取の重要性に気付き、患者さんの治療にも栄養医学を取り入れる

院長 柏崎 良子 先生
院長 柏崎 良子 先生

 横浜市立大学医学部を卒業された柏崎先生は、大学附属病院や民間病院で勤務された後、マリヤ・クリニックを1987年4月に開業されました。クリニック開業前には、柏崎先生ご自身も「疲れやすい」、「日中眠気がする」などの症状に悩まされていたそうです。そこで、体調不良の原因を調べて行くうちに、当時ほとんど知られていなかった機能性低血糖症という病名に行き着いたといいます。低血糖は糖尿病治療の一時的な症状として発現しますが、機能性低血糖症は「食原性低血糖症」ともいわれるように、過剰な糖質の摂取、あるいはビタミン・ミネラルの不足などによって引き起こされる疾患とされています。そこで柏崎先生は、栄養の知識を取り入れた療法をご自身で実践し、機能性低血糖症を克服されました。

 柏崎先生はこのような経験から健康を保つための栄養摂取の重要性に気付かれ、独自の研究をもとに分子整合栄養医学を取り入れた内科治療を実践されるようになりました。現在では、分子整合栄養医学の第一人者として活躍されています。

 「分子整合栄養医学は、『人体は分子で成り立っている』という基本から出発し、人体を成り立たせている様々な分子が、その機能を果たすべく最適量の栄養を得ることで、身体の恒常性が安定し病気も改善していくという考えに立脚した医学です」(柏崎先生)。

 また、栄養医学の重要性を認識されたエピソードについてお話いただきました。

 「開業後しばらくして『不登校も低血糖を疑え』という新聞記事を院内で紹介したところ、「疲れやすい」、「不安が強い」、「学校に行けない」と訴える患者さんが、ぞくぞくと受診されるようになりました。そこで私も一層熱心に栄養医学を勉強するようになったのです。実際に、クエン酸回路の代謝に必要なヘム鉄やビタミンB群を患者さんに摂ってもらったところ、貧血や低血糖が明らかに改善したのをみて、栄養医学の重要性を確信するようになりました」(柏崎先生)。

亜鉛は現代人に不足がち

 亜鉛は必須ミネラルの一つですが、亜鉛の重要性について柏崎先生は次のように語っています。

 「亜鉛は成長・発育に必須であるほか、成長ホルモンの分泌や甲状腺ホルモンの生成にも関係があります。ヒトでは約2000種類の酵素が働いているといわれていますが、そのうちの300種類以上の酵素に亜鉛が関係しています。しかし、西洋医学ではミネラルなどの栄養素を整えて病気を治すという発想はあまりないように思います」(柏崎先生)。

 また、柏崎先生は、「現代人は亜鉛などの栄養素が不足している人が多い」と指摘します。その一つの原因として「最近の食品にミネラル全般の含有量が低下していること、つまり食材に入っている栄養素の割合が少なくなっていることが影響しているのではないでしょうか」と述べられています。

亜鉛補充療法について

栄養指導相談コーナー
栄養指導相談コーナー

 柏崎先生に亜鉛補充療法についてうかがいました。

 「発達障害では亜鉛が不足している患者さんが多くみられます。そこで、血清亜鉛濃度が低下していることを確認した後に、低亜鉛血症治療薬を服用していただくことがあります。亜鉛だけでなくビタミンやタンパク質などほかの栄養素についても不足がないか確認しています」(柏崎先生)。

 また、亜鉛補充療法により亜鉛を補うことですぐに効果が現れるものではないということを知っておく必要があるといいます。

 「まず、ご本人やご家族の方には亜鉛の作用機序をご理解いただくことが大切です。1ヵ月程度では効果は現れにくいことをご認識いただき、治療継続していただくことが基本となります。ですから私たち医師や管理栄養士は、最初から亜鉛を摂りましょうという働きかけはしません。どのような背景で現在の状態(症状)が起きているかを十分説明し、患者さんご自身に『だから亜鉛が必要なんですね』と気づいていただくようにしています。このアプローチが長く継続していただけることにつながります」(柏崎先生)。

 日々の診療の中における亜鉛補充療法についてうかがいました。

 「男児の患者さんで、食欲がなく成長が遅れており、血清亜鉛濃度も低かったため、亜鉛補充療法を行った症例があります。また逆に、過食症で低亜鉛血症の人にも亜鉛補充療法を勧めることがあります」(柏崎先生)。

栄養素を意識しつつ規則正しい生活を送ることが大切

 最後に日ごろから気をつけておきたい事項をお聞きしました。

 「先にも触れましたが、亜鉛だけでなくタンパク質など、ほかの栄養素についても不足がないか確認することも大切です。もちろんその前提として、規則正しい生活を送ることや睡眠を十分に取ることが必要です。その上で夏場であれば水分、クエン酸、ビタミン、ミネラルをしっかり摂って熱中症に備えるといった季節ごとの工夫も考える必要があります。そして夏明けに皮膚炎などの皮膚の不調が見つかれば、亜鉛が不足している可能性があります。また、過食の場合にも亜鉛やマグネシウムやビタミンB群の不足が原因かもしれません。

 健康を保つために栄養摂取がいかに重要であるかを患者さんに意識していただけるよう、今後とも診療を通じて働きかけていきたいと思います」(柏崎先生)。

柏崎 良子 先生プロフィール

【略歴】
横浜市立大学医学部卒業
横浜市立大学付属病院第一内科に入局、その後千葉大学付属病院呼吸器内科入局
山崎医院勤務
1987年4月内科小児科 マリヤ・クリニック開業、現在に至る

【所属学会】
日本臨床内科医会、日本小児科医会、日本心身医学会

取材日:2018年8月4日
内科・小児科 マリヤ・クリニック

内科・小児科 マリヤ・クリニック
診療科目:内科・小児科
〒263-0043
千葉県稲毛区小仲台6-19-19 Myビル1F

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